作物の衣食住ともいえる土づくり。試行錯誤を重ねて成果が出た時の喜びは格別。たとえば緑肥に使うえん麦。オーツ麦と呼ばれ、最近グラノーラなどで知られています。当社は緑肥用品種のえん麦でさつま芋の病害虫予防をしています。収穫の終わった畑でえん麦を栽培。漉き込んで、自然の力を大いに活用するのです。さらに3か月から半年かけて完熟させた堆肥をたっぷり施します。ふわふわの土で育つさつま芋。艶のあるおいしい芋を追求して、日々改良を重ねています。

当社オリジナル肥料

こだわりはすべてウイルスフリー苗を作付けしていることです。優良系統「べにはるか1号」のバイオ苗。ウイルスを寄せ付けずに育て、作物の持つ本来の能力を引き出します。そうして実った「かのや紅はるか」は色がきれいで、しっぽに向かってスーッと伸びるような良いカタチをしていること。きめの細かいしっとりした食感など、安定した秀品率を誇ります。

ウイルスフリー苗

収穫後は土付きのままキュアリング施設へ。温度と湿度を管理することで、芋自身が収穫時の傷を自然治癒するのです。キュアリングを終えると、速やかに放熱、貯蔵適温の倉庫で管理。手間をかけることで腐敗しにくく、甘くて外皮の滑らかな芋をお届けできます。

キュアリング後の芋

植え付けは土のかぶせ具合、苗の向きなどを調整するため、一苗一苗手作業です。座って作業が出来る4輪車を導入し、負担の軽減も図り、マルチングに使う素材も土に還る素材を採用。環境に優しい農業を目指します。

4輪車を活用した
植え付け作業の様子

設備紹介

ビニールハウス

当社では、全部で12棟のハウスを管理しています。温度設定やカーテンの開け閉めなどが全自動となっており、12棟全てで紅はるか1号のバイオ苗(ウイルスフリー苗)を栽培。バイオ苗から栽培したさつま芋は、色・形・味が安定しています。

キュアリング貯蔵庫

キュアリングとは、収穫時に傷ついたさつま芋を高温多湿の条件のもと貯蔵することにより、傷口の表皮下にコルク層(かさぶたのようなもの)ができ、自然治癒することをいいます。それにより、腐敗しにくい、より甘く、美味しいさつま芋に。当社のキュアリング貯蔵庫では、1回で100tまでの芋をキュアリングすることができます。

加工施設

当社の加工施設では3台のせんべい焼き機と1台の真空包装機を導入。せんべい焼き機では、3種類の焼芋せんべいを一枚一枚丁寧に手作業で作っています。真空包装機は、焼き芋の真空パックを製造する際に使用。